2018年7月14日土曜日

地名の研究 (講談社学術文庫) Kindle版

柳田國男の『地名の研究』は、日本の地名研究のための最も重要な本であり、
今年の2月にも、このブログでとりあげたのだが、
 柳田国男『地名の研究』
そのとき、「電子化されてあれば、地名のデータベースに」などとと書いた。最近、講談社学術文庫版が、amazonで電子書籍(Kindle版)として販売されているのを知った。
amazonのKindle版については、検索などの動作が遅いという評価が多いようだが、不満を感じるようであれば、別の電子本の形式に変換するツール類も、ネットで容易に手に入れることができる。

2018年6月15日金曜日

日本歴史大事典(小学館)と電子辞書

だいぶ前に岩波日本史辞典CD-ROM版を買ったとき、この程度なら、平凡社世界大百科事典のほうが内容が良いと思った。
最近、シャープ 電子辞書 生活総合モデル PW-SA2(2014年) を中古で買ったら、日本歴史大事典(小学館)とブリタニカ国際百科大事典などが付いていた。日本歴史大事典はさすがに詳しい。

大型本で何冊もある事典は、電子辞書のほうが良いと思う。中古なら数千円程度。日本歴史大事典は古本でも同じ程度の値段。
乾電池式と違い、充電式のものは中古となるとバッテリー能力が心配だったが、良い中古品に当たった。
シャープの電子辞書は、電子ブックのコンテンツをダウンロードできるが、目次ジャンプなどは生かせないので、テキストファイル形式をPCからコピーすれば十分。

2018年5月24日木曜日

『日本残酷物語』平凡社

これも「講座本」で全5巻と別巻2冊。1960年ごろで、映画の題名より先。
近代合理主義によって失われたものがテーマである。近年に再刊された。
近世史を考えるために10年ほど前に入手。

宮本常一『忘れられた日本人』のなかの「土佐源氏」も再録されていたと思う。そのほか。
分担執筆なので良質でないものは一部は飛ばし読みになるが。
夫婦で一生懸命働いて田畑を購入して増やすことが生き甲斐だった老婆に、戦後の農地解放は理不尽なものであったという話。戦後の農地改革は功罪半々とみるべき。


2018年5月15日火曜日

風土記日本(平凡社)

自分で「講座本」という分類名をつけている本。
平凡社の『風土記日本』は、かなり評判だったシリーズで、最初は1957~58年のハードカバー。1960-61年ごろ軽装版が出され(画像)、それを1990年代に6冊入手して、通読。こういうシリーズものを全て読了したのは他にないかもしれない。

一つ書くとするなら、江戸時代に村の入会地だった山林が、明治新政府に没収された例が多いのは、東日本、とりわけ東北地方であるという。なぜかというと東北地方は「賊軍」とされたからである。西日本では山林は私有地になっていることが多いそうだ。明治以後の「貧しい東北の村」のイメージができてしまったのは、それが原因だという。
そうした日本の山林は、満足な測量もされずに登記もあやふやなのだと、司馬遼太郎の対談集にあった。高速道路の用地買収などはどのようになされたのだろう。

6巻の他に索引の巻があることを知り、1958年版をセットで入手したが、だいぶあとのことなので索引は有効利用していない。

国有林はたしかに東日本に多く偏っている。次は林野庁ページ。
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/welcome/bunpu.html

2018年5月14日月曜日

講座日本風俗史(雄山閣)

最近入手の本だが、昭和30年代の「講座」風の本のなかには、良いものがいくつかあり、これもその1つ。
「風俗史」とは今は聞き慣れないかもしれない。今は、衣服などは服飾史、民具は民具史など別々になっているようだが、そのほか衣食住、芸能や娯楽、祭礼や行事、村や町の仕組み、旅風俗や性風俗まで、社会生活全般が対象となるようである。それらが、大きめの図版を大量に掲載し、池田弥三郎、和歌森太郎らによって語られる。
江戸時代のことがより多く語られるのは、明治時代的近代に「失われたもの」がテーマだからであろう。(全12巻、ほか別巻8冊)

2018年3月24日土曜日

絶景本棚(本の雑誌社)

残しておきたい本というわけではないが、今年2018年の新刊。新聞で紹介されていた。
34人の有名無名の人の本棚を撮影した写真集。2~3人の名前しか知らなかったが、最近のライターの方々だろう。古い言葉だが「白い本」が多い。国語教師のK氏の本棚で、数冊の知ってる本があったが、他はあまりないので、がっかりした。
購読の動機は、自分の本の整理方法のためのヒントはないかということだった。
34人は4タイプに分類されていて、実に整然と分類されている方もいる。特製の本棚で奥行きの少ない本棚、本の背が平らな壁のようで……これはなんとなく強迫感がある。
自分のタイプは「泰然自若」型であろう。きっちりしていないということ。雑貨・小間物なども並べてある。
しかし、どのお方よりも、自分の本棚は雑貨類が多い。34人のうち撮影のときに片付けたお方もあるのかもしれないが、ともかく、それらを整理することが、第一歩かもしれない。

2018年2月26日月曜日

新編国歌大観 CD-ROM版

新編国歌大観 CD-ROM版 角川書店。1996年、Windows95時代のもの。
定価28万円。現在のDVD-ROM版は16万円ほど。
古書として当時の1/10近い値で最近入手。
ちなみに当時、某百科事典も30万円ほどだったのがWindows XP 時代に5万円になった。

CD-ROMの中身を見ると、メインのデータファイルが220メガバイト。これに45万首の歌や序文などが入っている。別に解題文書のファイルが80メガ。計300メガバイトは、CD-ROMの容量の半分近いので、たっぷり入っているということだろう。ファイルには、文字や文章はシフトJIS形式で入っている。外字の数も多いようではある。
Windows時代のテキストエディタQXなどは、150万行のテキストファイルの編集ができる。
150万行とか28万円とか、大変な数字の話になった。

2018年2月25日日曜日

新編国歌大観 第2巻 私撰集編

新編国歌大観 第2巻 私撰集編 は、1984年、角川書店。
夫木集(夫木和歌抄)を見るために、1998年ごろに購入。
定価は5万円くらいだろうか、古書店で1/10程度、今はそれ以下のものもある。
万葉集もこの第2巻である。

2018年2月22日木曜日

柳田国男『地名の研究』

1968年以前の本は、すべて、後の時代に(多くは古書店で)購入した本である。

柳田国男『地名の研究』(角川文庫 1968)

読了後、くりかえし拾い読みしているが、気になることがらがいくつもある。
たとえば、コマという地名は、川の中流をさかのぼって低い山地に入ってすぐに小盆地があるというような地形の、その小盆地あたりを言うのだとか、これはどうも武州入間郡の高麗郷のことと思える。コマという地名が先にあったと言いたいのだろう。
その他いろいろ。

青空文庫で読めると良いのだが。電子化されてあれば、地名のデータベースになる。

2018年1月28日日曜日

『発掘狂騒史 ~「岩宿」から「神の手」まで』

『発掘狂騒史』(上原善広著、新潮文庫)は2017年の文庫だが、2014年の『石の虚塔』の文庫化。
2000年の旧石器捏造事件についても書かれてあるが、
群馬県の岩宿遺跡を発掘した在野の研究家、相澤忠洋のドラマチックな生涯についてよく書かれていた。旅芸人の父は旅に出て、母がある日家を出てから、兄弟は離れ離れで親戚に預けられる。出征直前の母との再会もあったが、戦後は自転車で行商をしながら石器を拾い集め、やがて発掘に熱中して妻子や生活を返り見ず、資産家の女の援助を受けるなどという話。日本には旅芸人などの定住しない人たちの文化というものが確かにあったというのは、宮本常一などもいうとおりで、そうしたかすかな昔の力が感じられ泣くもない。
捏造事件については特異な粘着性のある子弟関係の歪みといった印象。