1984年、丸谷才一の『忠臣蔵とは何か』(講談社)。
今月のこのブログは1970年代から1年1冊づつ新刊で読んだものを取りあげているが、昨日12月14日が四十七士討入りの日なので、一日早めれば良かったかもしれない。
ただしこの本は2~3年たってから読んだように思う。
丸谷氏によると、忠臣蔵のような人気の出る芝居には7つの要素ありとか。
1、社会を縦断する書き方。殿様から足軽や町人まで、奥方様から遊女までが登場
2、二つの時代の重ね合せ。南北朝時代を描きながら上演された江戸時代を描く
3、「実は……」という作劇術。上に述べた垣見五郎兵衛じつは大石など、貴種流離譚
4、儀式性。 勅使饗応に始り切腹、開城などの武家儀式への庶民の関心
5、地理、国ぼめ。 関東と関西、京の遊郭や東海道などが広範囲に描かれる
6、歳時記性。 桜の下の切腹から雪の夜の討入りまで
7、呪術性、御霊信仰
以前ここに書いた。http://nire.main.jp/sb/log/eid167.html
0 件のコメント:
コメントを投稿