1988年の河出文庫、坂口安吾の歴史エッセイ集で、「安吾新日本風土記」「安吾史譚」と三部作といわれる。1950年代のものの文庫化、古代史の先駆などという評価もある。
「飛鳥の幻」「飛騨・高山の抹殺」など、今は青空文庫でも読める。
「飛鳥の幻」は、いわゆる大化の改新で滅んだ蘇我氏を再評価する論。
「飛騨・高山の抹殺」は、飛騨の伝説の怪人両面スクナとヤマトタケルの話。飛騨の地名については、執筆当時の村名で書かれ、昭和30年頃の合併でほとんどなくなっている地名だったので、地図を見てもわからないものばかりだった。
ほかに「宝塚女子占領軍」も面白い。
『安吾新日本風土記』では、「富山の薬と越後の毒消し」も良かった。
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